アメリカ建築とシェーカー家具 Ⅱ
こんにちはー!建築設計やってます黒です!
前回の「アメリカ建築とシェーカー家具 Ⅰ」を読んでいない方は、
一読していただくと、わかりやすくなると思います。
今日は、木の特性についてお話ししようと思います。実際は、地球上の物に多く適用される「性質」があるんです。それは、熱や水分を加えると柔らかくなる。という「性質」。
子供の頃、野球グローブに霧吹きで水を振りかけて、電子レンジで軽く30秒。木槌で叩いて、自分の使いやすいグローブにしたなぁ・・なんて😁 自然材料というのは、基本的に顕微鏡で見ると、セルロース状(穴や空洞がたくさんある)なんですね。
それを熱や水で「ほぐす」と硬い素材も柔らかくなったりします。フランスのカフェチェアで有名な曲木の椅子。
素材はブナ材が多いのですが、水蒸気(水)と熱でグリって曲げて作ります。曲げた箇所が曲げてない箇所より強くなるっていうデータがあるんですよ。その部分だけ繊維が密になるんでしょうね。
前置きが長くなりましたが、オーバルボックスは薄板を「曲げて」作るんです。どうやって曲げるか。。そう、長い前置きに書いてあります笑。「水と熱で木の繊維をほぐして」曲げるんですね!
当時、金属は貴重だったので、シェーカーの人々はブリキ(バケツ)材料のようなもので鍋を作っていたと聞きます。
当社では、、、な、な、なんと、、、
作ってしまいましたー!!!!🌻🌻🌻
ワンオフビルド!一点物!!日本でこのサイズ、材質、意匠でオーバルボックス材料を煮る鍋を作った方はいらっしゃらないでしょう。
このオーバルボックスを作るために作られた、特注真鍮釜に水を張って煮込むんです🐕
米やカレーじゃないですよ。「木を煮込む」んですw
で、アメリカ建築様式のシェーカー様式ですから、やっぱり憧れのUSA的なノリで作りたいですよね😁
まさか、ホットヒーターで温めるとかって、ねぇ?笑 ワイルドじゃ無いだろぉうww
それは冗談ですが、せっかくなので、アメリカプロダクトの雄、コールマン。それもツーバーナーコンロを利用させていただきております。
ね、ぴったりでしょw
キャンプ場で見たら、まさか、木を煮ているとは思わないですよね笑
そうやって十分、木の繊維が緩んだどころで治具に入れて、グルンっ!!!
今日はここまです〜( ^ω^ )
大事なおさらい。
木は熱と水分で柔らかくなります。ただ、薄くした方が良く曲がります。トーネットやアアルトのようなブナや積層材を曲げるためには、工場クラスの道具が必要となります。
今回は少し技術的な所に触れました。
楽しみにしてくれている人が少なくとも、わたしは書き続けます笑
だって、物づくりって楽しいですもん(^_-)