だれかに褒められたい時
しばらく前に祖母が病気になり、一人暮らしが出来なくなりました。
そして一軒屋だけが残りました。
もともと年季の入った家でしたが、誰も人が住まなくなるとガラリと雰囲気が変わるものですね。
ずっと前から知っているのに、初めて来たかのような、寂しくてどこかに温かみを探してしまう気持ちになりました。
スイッチが入らないこたつは畳より寒く、祖母がいないキッチンはカレーのにおいがしないのです。
歴史は刻むという表現をします。
一方で、その言葉通り家の柱に刻んだみんなの伸長の線はだんだん薄くなっていきます。
家族の歴史、家の歴史、お母さんの歴史、私の歴史。消えかけた帰る場所、いつものおはぎ。
そう言えば、昔は身長が伸びただけで褒めてもらっていたのに、大人になるとなかなか褒めてもらえません!
冷たいこたつで、「一人ぼっちだ」と寂しい気持ちになってしまう時、
キッチンでよくお話を聞いてくれた祖母のようにいつでも自分に言ってあげたいですね。
よく頑張ってる!はなまる!!
自分が子供でいられる場所がなくなってしまうのは少し寂しいです。